おすすめweb小説紹介サイトラノプロ『Life -刻の吹く丘にて- 小説家になろう』

《作品タイトル》

 

Life -刻の吹く丘にて-

《作品情報》

 

作者“心音

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あらすじ

「――初めまして。これからよろしくね」

彼女はそう言って涙を流した。
それが彼女――風見巡との出会いだった。

都会から妹の小夏と共に文明社会から置いてかれたような小さな町、虹ヶ丘町に引っ越してきた俺こと修平はそこで個性豊かな女の子達と出会う。
彼女達とはすぐに打ち解けることができ、平和で楽しい日常を送るのが毎日の楽しみとなっていた。
そんなある日、巡から七夕の日に天の川を観ようという話が出る。本当に何気ない提案。この時はそう思っていた。そう、この時までは――。

 

ジャンル ・現実世界

 

キーワード

R15 残酷な描写あり  スクールラブ 青春 男主人公 学園 恋愛 ハッピーエンド シリアス 死生観 高校生

 

掲載日 

2017年 01月31日 16時50分

 

《第一話特別掲載》

挿絵(By みてみん)

――風車が回っていた。

風もないのに、くるくる。くるくると。
そこに何かを感じ取って、その風車たちは回っていた。
それも一つや二つじゃない。数十、数百といった数の風車が回っている。

不思議な光景だと思った。
だって風車って言ったら、風があってこそ回るものだろ? それが無風の状態で、しかもこんなにたくさん回っているなんて自然の原理では説明が出来ない。

というより……ここは何処だろう?
何度も見た事のあるはずの場所なのに、何度も歩いたことのある場所なのに――どうしてか思い出すことができない。

歩いていれば何か思い出すことが出来るはず。そう考えた俺は一歩踏み出そうとした。

「……?」

だが、足は俺の意思を無視して、そのままそこに立ち続けた。
まるで動いてはいけないと言われているようで、少し意地になって進もうとしたが結果は変わらなかった。

とりあえず動くことは諦めた。何か別の策を練ることにしようと思う。
足は動かないから手のポーズだけロダンの考える人の彫像を真似て見ると、ほんの少しだけ賢くなれた気がする。

「……ん?」

ふと、視界の端に何かが映った。
自然とそちらの方へ顔が向く。そこには一人の少女がいた。

「……」

名前も顔も知らない少女。なのにどうしてだろう? こんなにも懐かしく思えてしまうのは。こんなにも……胸が張り裂けそうな思いになるのは……。

『――お願い。思い出して』

少女は俺に気づいていないようだった。
いや、こんな見晴らしの良い場所で気づかないのはおかしい。もしかしたら少女には俺の姿が見えていないのではないだろうか。

この場所はどうも現実味が無い。
ここは夢の中だ。そう言われればそれだけで納得してしまいそうだった。
もし夢だとすれば、少女が俺に気づかないのは無理もない。

夢は不思議なものだ。自分が観客の時もあれば、主役となって色々と行動を起こしている場合もある。今は前者だろう。
ならばと、俺は少女のことを観察してみることにした。

腰のあたりまで伸びた長い黒髪。少女を形成する顔は小顔で、綺麗というよりは可愛いという言葉が似合う。桃色の小さな唇はリップでも塗っているのかぷるんと潤っていた。
けれど、何よりも目がいったのは少女の瞳だった。深い海のような蒼い瞳。見ていると吸い込まれそうになる魅力があった。

見れば見るほど何処かで会ったことがあるという気持ちが強くなっていた。
けれど、俺はこの少女のことなど知らない。一度見たら忘れることの無さそうな外見だ。記憶が抜け落ちているという可能性は無い。

『――思い出して。あなたの存在を』

少女は足を止める。その足元に一つ、回っていない風車があった。
風車を手に取り、大事そうに胸に抱える。

「……ごめんね」

少女は泣いていた。
震える手に幾つもの涙が零れ落ちる。

「……次は絶対に……約束、守るからね」

約束……。その言葉が俺の胸を締め付ける。
何か……俺は忘れてはいけないことを忘れてしまっているのではないかと、そんな不安が頭をよぎる。

その瞬間だった。一際大きな風が吹き、あれだけ回っていたはずの風車の動きがピタリと止まった。あまりにも不思議な光景に言葉を失う。でもそれ以上に、少女の手元の風車が回り始めたことに驚きを隠せなかった。

『大丈夫。あなたはまだ――』

視界が白い光で覆われていく。あまりにも眩しくて目を開けていることができない。同時に体が浮遊感に包まれ、自分が今どんな体勢になっているのかすら分からなくなった。
ただ俺は呑気なもので、ああ、夢から醒めるのか。起きたら妹の小夏にこの不思議な夢のことを話してみよう程度のことしか考えていなかった。

「……」

それにしても。と、薄れていく意識の中で小さな疑問が浮かび上がってくる。

どうして俺は夢なんて見ているのだろう――と。

眠った記憶などない。
もし眠っているのだとしても眠る以前の記憶が無い・・・・・・・・・・のは幾ら何でもおかしい。

眠る直前まで俺は何をしていた?
……ああ、駄目だ。思い出せない。どうしてだ? どうして思い出せない? 頭に靄が掛かったように記憶がはっきりしない。

消えてしまいそうなほど意識が薄れていく。これ以上考えることはできない。そう思った時、頭の中で懐かしい・・・・声が響いた。

『――あなたはまだ、此処にいるから』

to be continued

《感想》

読んでいてとても楽しかったです!今まで、個別ルートの小説を読んだことがなかったので新鮮でした。
やっぱり、ヒロインが多くなると、ぐだぐだな感じになることも多いんですけど、この「Lifeー刻の吹く丘にてー」は心音さんの語彙力が高いのと、キャラの絵があることで情景がとても想像しやすくて読みやすかったです。最近は、この小説のことが気になって早く家に帰りたくなります。まだ、途中までしか読み終わっていませんがただの恋愛ものではなく、ループ系のようなのでこの先がどうなっていくのかとても楽しみです。
後、個人的には妹の小夏が好きです。兄の修平と漫才のように話すのとかが、面白くて電車で読んでいる時につい笑ってしまいました。その他のキャラクターも全員魅力的で、「嫌だな、コイツ」とか「このキャラは好きになれないかな」と思ってしまうことがありませんでした。
今まで、読んで来たweb小説は途中で飽きてしまうものも少なくはなかったんですけど、この作品は急な展開などを取り入れてきていて、飽きずに読み進めることができました!こういう文才は僕にはないので、正直羨ましいです….。読み進めて行く内に、どんどん作品に引き込まれていって気づいたら何時間も立っていたことにとても驚きました。今後も応援しています!頑張ってください!

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