おすすめweb小説紹介サイトラノプロ『融合神化! 俺は可愛い女の子たちと融合して戦乙女になって戦う!――小説家になろう』
新ジャンル!? なんて人におすすめ(^▽^)/
《作品タイトル》
融合神化! 俺は可愛い女の子たちと融合して戦乙女になって戦う!
《作品情報》
作者“和美 一”
あらすじ
これは女性と融合することで絶大な力を持った戦乙女になることができるスキル【融合神化】を得た少年の物語。
俺の名はユウト。弱小冒険者ギルド「古龍の息吹」に所属するしがない新米冒険者だ。ひょんなことから女の子と融合する融合神化の能力を手に入れる。融合の巫女というチトセや幼馴染のユーリィ、妹のアナなどいろんな女の子と俺は融合して戦う羽目になる。女の子と融合するなんて恥ずかしいけどそれで得られる力も大きいので我慢してこの力を使う。俺の冒険が始まる!
ジャンル
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
キーワード
R15 残酷な描写あり 男主人公 ファンタジー ハーレム チート TS 融合 ギルド 妹 幼馴染
掲載日
2018年 03月31日 18時07分
《第一話特別掲載》
この度、和美一様の心優しい気づかいにより、第1話を特別掲載させていただくことになりました(o^―^o)ニコ以下、小説家になろうより転載
始めから無理な依頼だったんだ……!
無様にも地面に這いつくばった少年、ユウト・トランゼントは自らの行為を呪った。短い黒髪に黒い瞳をした垢抜けない少年の顔たちに身長160cm弱の体躯。服装は冒険者としてはオーソドックスな服装でまとめられている。背後には自分を叩きのめし、今まさに自分の命を断とうとしている甲冑の騎士が大剣を振り上げようとしている。
周囲は神聖な雰囲気の広がる静謐な祠。その祠の中でユウトは殺されかけていた。ここは神々が眠るとされる祠であり、容易に立ち入ることなど許されない禁忌の場所でもあった。そんな場所にユウトが土足で踏み入ったのには理由がある。
オデュッセウス王国の王都オデュッセイアに居を構える弱小ギルド「古龍の息吹」。そこにもたらされた依頼は規格外のものだった。禁忌の祠に押し入り、そこに眠る伝説の宝玉を取ってきて欲しい。それがいかに常識外れでとんでもない依頼かはこの王国に住む者なら誰でも分かることだった。
禁忌とされる場所は禁忌とされるだけあり、実際に神々の力が宿った神聖なる場所なのである。そこに踏み入り、神々の力の宿った宝玉を取ってくるなど、それこそ禁断を破る行為に他ならない。ただ単に倫理観だけが理由ではなく、神々の祠には番人がいて、訪れる者を斬り捨てているという話もこの依頼を誰もが受けない理由であった。
しかし、ユウトはこの依頼を受けた。ユウトは弱小ギルド「古龍の息吹」の中でも特に見習いの立場にある駆け出しの冒険者である。15歳という年齢もあるが、まだまだ冒険者としては実績も功績も何もない。ないない尽くしの立場であった。それ故にこのとんでもない依頼を受けて、完遂することができれば一冒険者として大きく名を上げることができるだろう。
そのチャンスをユウトは逃す気はなかった。同じギルドに所属している幼馴染の少女が止めるのにも構わずユウトはこの依頼を受け、禁忌の祠に押し入った。
そこで待っていたのは全身が水晶でできているかのような甲冑の騎士であった。ユウトを見るや問答無用で騎士は襲い掛かって来た。ユウトも最初は剣で対抗したものの、力の差は歴然であった。騎士に圧倒され、叩きのめされ、こうして地面を転がっている。そんなユウトにも騎士は攻撃の手を緩めることもなく今も次の攻撃の一手を構えている。
始めから無茶な依頼だったんだ。どうして、自分はこんな依頼を受けてしまったのか。後悔に後悔を重ねるも時は既に遅し、甲冑の騎士がユウトに向かって振り下ろした大剣をユウトは祠の奥に向かって転がることでなんとか避けた。それは避けたというより騎士の剣の衝撃で吹っ飛ばされた、と言った方が適切ではあったが。
そうして、祠の最奥にまでユウトの体は転がっていく。そこで祠に祀られるように置かれた宝玉が目に入った。これが依頼の宝玉か。そして、これのために俺は殺されるのか……。そう思うとなんとも言えない感情が胸から湧き出してきて、ユウトは宝玉に手を触れていた。
その瞬間、まばゆい光が祠全体を照らしあげた。甲冑の騎士も動きを止める。ユウトが触った宝玉。それが煌々と光り輝き、その光がユウトの体にも移って来ている。なんだ? とユウトは思った。その時、ユウトの脳裏に声が響いた。それは肉声ではない。脳裏に直接語りかけてきているかのような声だった。
――選ばれし者よ、汝に「融合神化」の能力を授けよう。
声は、そう言っていた。融合神化? どういうことだ? 疑問に思う間もなく再び光が祠全体を照らし上げる。その光が晴れた先には、
「…………」
一人の小柄な少女の姿があった。身長140cmくらいの小柄な少女である。銀色の長い髪をしていて、その瞳はアメジストのように輝いている。着ている服は巫女が着るようなゆったりとした服装で、まるで荒事には似合わない。少女は辺りを見渡し、ユウトに目を止めると、ユウトの元に駆け寄ってきた。呆然とするユウトには構わず、少女は口を開く。
「貴方が、選ばれし者?」
逼迫した状況に似合わぬ平坦な声であった。訳が分からない。さっきの脳裏に響いた声もだが、この目の前に現れた少女もだ。いきなりの連続で脳がパニックを起こしそうになっている。そんな状況でユウトはなんとか「あ、ああ……」と答えた。
「融合神化の能力を授けられし者?」
「その融合神化って何なんだ? さっきの声も言っていたけど……」
「それは……」
悠長に会話している余裕はなかった。光を前に動きを止めていた甲冑の騎士が再び動き出そうとしている。少女は「詳しい説明は後」と言うとユウトに手を差し出した。
「わたしと、融合して」
そして、訳の分からない言葉を言う。
「融合? 融合ってどういうことだよ!?」
ユウトは迫り来る甲冑の騎士の脅威を前に語気を荒げて言葉を返す。「いいから!」と少女も少し語気を強めて言う。
「とにかくわたしの手をとって、そして、強く念じて、わたしと一つになることを……」
そう言って、再び手を差し出してくる。訳が分からない。融合神化という単語もだが、目の前にいきなり現れたこの少女もだ。だが、訳が分からないなりにこの手を取るしかこの状況を打開できる手立てはないのだということも分かった。
ユウトはヤケクソの思いで少女の手を取った。そして、念じる。少女と一つになることを。ユウトに大剣を振り下ろそうとしていた甲冑の騎士の動きが止まった。
ユウトと少女の間で青白い光が発生し、二人の体を包む。二人分のシルエットが一人の人間のシルエットに統合されていく。ユウトは自分の肉体が変質していく感覚を抱いた。自分が自分でなくなっていく。この少女の肉体と自分の肉体が一つに統合されていく。
そうして光が晴れた先、そこには一人の戦乙女の姿があった。端正な美少女の顔たち、肩にかかる銀色の髪、小柄で細身で華奢な体つきに僅かなふくらみをたたえた胸。
「……どういう、ことだ……」
戦乙女は、ユウトは、呆然と呟くのだった。
《感想》
さらに、ジャンルの意外性だけでなく、和美さんの文章はとても読みやすく、スムーズに読み進めることができました(´ー`*)ウンウン. これだけの文章力をお持ちだなんて、控えめに言ってにいってすごい羨ましいです。
これまで、色々なweb小説を見てきましたが、読みやすさに関しましてはトップレベルだと感じました。