『灼眼の魔女伯爵~辺境に飛ばされた最強魔女、無敵使い魔たちと現代知識で無双しながら領地を再興させる――カクヨム+小説家になろう』おすすめweb小説紹介サイトラノプロ

《作品タイトル》

灼眼の魔女伯爵~辺境に飛ばされた最強魔女、無敵使い魔たちと現代知識で無双しながら領地を再興させる

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《作品情報》

作者“タイリクオオカミさん

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あらすじ

死者復活の儀式中、当時の皇帝の手違いで最強の魔女『マキ』が召喚されてしまった。

赤子の姿で召喚されてから14年後、マキの召喚者である皇帝が病で死んでしまう。

その後、マキは育ててくれた先帝に義理を通すためにモフモフ使い魔たちと、未熟な新皇帝の内政支援を続けた。

だが、ある日突然、東の辺境地の領主に任命され、その日のうちに辺境へ飛ばされてしまう。

こうしてマキは、イヌ耳大剣士『ハンス』と、ネコ耳巨乳格闘猫娘『ミーナ』とともに、東の辺境で領主生活を始めることに。

貧困や犯罪、戦争、医療問題などの課題を前に、マキは現代知識と性格の悪さで立ち向かう。

領地改革の間に新たな仲間(妖狐)と出会って育成したり、そして歴史に葬られた世界の秘密も解き明かしたりと、次第に領地経営以上の問題が!?

果たしてマキたちは無事に領地を立て直せるのか。

※これは、14歳の魔女が天賦の才【内政チート(現代知識)】を使っていろいろと領地を改革したり、世直しをする話です。ついでに戦争もします。人間ドラマもぶち込んでやるぜぇ!

 

 

 

 

【1日1話更新(23時頃)】

⑴革命的内政編『第1章』完結
⑵人材育成と戦争準備編『第2章』完結
⑶陰謀と戦争編『第3章』完結
⑷戦塵乱舞編『第4章』完結
⑸紅玉と叛逆の神編 『第5章』完結
⑹灼眼の魔女伯爵編 『第6章』最終章
『無断転載はやめてください』

ジャンル

ハイファンタジー〔ファンタジー〕

キーワード

R15 ガールズラブ  オリジナル戦記 冒険 ダークなのは職場 女主人公でハァハァ… オブラート不可な性癖 西洋かぶれな感性 チートな作者の政治力 ハッピーエンドでイク 弾幕ごっこ風 ロリドSの言葉攻め 戦記というか戦姫 内政というか独裁 ファンタジーは僕の頭 異世界だと思うやん? HJ大賞2018

掲載日  

2018年 04月06日 15時30分

《第一話特別掲載》  

 ついにこの時がやってきた。

 『偉大なる魔法使い ガリア皇帝危篤!』

 この情報は瞬く間に城内を駆け巡る。

 長く皇帝に仕えていた臣下たちは、その位に応じた順番に皇帝の寝室を訪れ、それぞれ涙を流しながら主君に別れの言葉を送っていく。

 特に深く悲しんだのは、皇帝の息子アルベルト。

 アルベルトは最後まで父のそばを離れることを拒み、ベッドのシーツにしがみついて嗚咽を漏らし続けた。

「出て……いけ。バカむす……こ」

 皇帝は眉間にシワを寄せて、泣きじゃくる息子を睨みつけた。

 しわがれた声。生気のない土色の顔色と紫色の唇。

 死期が迫る人間の特徴だ。

 だが、その目にはまだ力強さがあり、皇帝たる威厳をなんとか保っている。

「去れ……」

 これ以上、弱った姿を見られくないという想いから出た強い言葉。息子が初めて首を横に振る。

「そ、そんな! 父上っ!!」

 困ったものだ。次期皇帝がこのありさまでは。

 皇帝は息子の背後に控えていた従者に目で訴える。

 病床に伏していたとしても、皇帝の命令は絶対。

 結局、皇太子は強引に手を引き剥がされ、使用人たちとともに部屋から出されてしまった。

 そして皇太子アルベルトと入れ替わるように、若い男女の従者を引き連れた訪問者が寝室の前に姿を現した。

 訪問者は、引き連れていた従者たちに金銀宝石の装飾が施された扉を開けさせて、寝室へ一歩足を踏み入れる。

 続こうとする従者には、右腕を伸ばして「そこで待て」と指示を送った。

 寝室の扉がゆっくりと閉ざされる。

 こうして寝室は、ベッドの上で横になっている皇帝と、その訪問者だけの空間となった。

 訪問者は不敵に笑う。

「あらあら、お迎えの言葉も無し? せっかく同志がやって来たのに」

 病床の皇帝の前に姿を見せたのは、艶のある黒髪を活動的に短く切った少女。

 歩みを進めるたびに、外ハネした黒い毛先がふわふわと揺れる。

 雪のように白い肌。

 血塗られたように真っ赤な唇。

 髪色と対照的な純白のドレスを着た少女は、まだ幼さが残る顔立ちをかき消すようにふくらみの小さな胸を張って、ヒールを鳴らす。

 それは、国母として国民から愛されていた今は亡き王妃を母に持たない、皇帝が領内視察の際に拾ってきたとされる灼眼しゃくがんの持ち主。

 当時赤ん坊だった彼女も、今や皇太子の義妹として立派に成長し、城内で人目につかないように質素な暮らしを送っていた。

 血縁の無い者が皇帝と二人っきりで会うことは、本当ならば許されない。

 だが、この対面は皇帝の強い希望により、この有り得ない事態が実現したのだった。

「あら、まだくたばってなかったの? ウフフッ、往生際が悪いですこと。まぁ、その様子ならあと数分の命かしらね」

「マキ……来てくれた、の……だな」

 すでに途絶えかけていた皇帝の意識が、わずかに回復する。

 脈に合わせるように指先が弱々しく動くが、息をするので精一杯な様子。

 だが、出会って間もなく吐かれた暴言も気にする様子もない。むしろ、マキと呼んだ少女を見て、嬉しそうに頬を緩めている。

 この男は、自身の死をすでに受け入れているようだ。

 皇帝の悲壮な覚悟を感じ取った途端、マキの小さな胸が痛んだ。

 マキは、気持ちを入れ替えるように大きく息を吐き、静かに口を開く。

「えぇ、約束通り来てやったわよ。一応、アナタには世話になったわけだしね」

 皇帝に向けるものとは思えない言葉遣いだが、どこか気品と力強さを併せ持つ声色。

 それが死を迎える皇帝と、拾われた少女の秘密空間に反響する。

「あり……がと、う」

 無理はやめてほしい。

 そんな優しい顔をされたら、胸の奥深くに封印した青い感情が溢れ出てきてしまう。

 いつも二人でいるときのように、小馬鹿にしてやろうと決めていた。

 マキは唇を噛み締める。

 わずかに頬を緩ませ、嬉しそうに笑う皇帝の髪を優しく撫でた。

「あと数分で、アナタと出会ってちょうど十四年。きっと、あの世でもきさき様がアナタを迎えるための準備も終えているわ」

「ど、うだ……かな……」

「さっさと逝けばいいのに、そんなに私と二人っきりになりたかったの?」

 落ち着きの払われたマキの言葉に、皇帝も皮肉っぽく笑う。

 刹那、安らかだった皇帝の表情が苦悶で歪む。

 首を少し動かしただけで全身を駆け巡る激痛。

 それは、病魔がすでに全身を侵していることを示していた。

「……少しだけ楽にしてあげるわ」

 皇帝の苦痛を感じ取ったマキは、右手を皇帝の額に沿えた。

 直後、彼女の右手が温かみのある淡い光に包み込まれる。

 その光は、まるで皇帝に吸収されるように、額の中に吸い込まれていった。

 ほんのわずかだが、病床の皇帝の顔色に生気が戻る。

「今のは一時的だけど、痛みを和らげる魔法よ。どうかしら?」

「ありがとう」

 マキの質問に皇帝は頷いて答えた。

 苦痛で歪んでいた表情も、再び落ち着きを取り戻している。

 それでも今の魔法の効果は痛みを和らげただけ。

 迫り来る皇帝の死は避けられない。気休めだ。

「ふぅ……すまんな。お前から与えられた余命十四年……あっという間だった。あの時の約束通り、アルベルトが成人するまで本当に命を狩るのを待ってくれるとはな」

 皇帝は遠い目で、ただ天井の一点を見つめる。

「あら、信じてなかったの? 私は約束を守る魔女なのよ」

 マキは小さな白い両手で、皇帝の右手を優しく包み込むように握る。

 魔法使いが治める帝国『ガリア』の皇帝にして、最強の魔法使いと称されたときの面影は、もうすっかり消え失せていた。

「普通魔女の言葉なんざ信じないだろうさ。女は男を騙して笑う。そんな生き物さ」

「フフッ、それは『死ぬときは一緒よ』と誓い合ったくせに、アナタを置いて先立ったきさき様への皮肉かしら?」

「その文句はあの世で散々言ってやるつもりだ。だが、この世に残る者のことを考えていたら胸が苦しくなるわい」

「アルベルトのこと? あの子はアナタの後継者として立派に育ったわ。だから、あとは私に任せなさい。アナタが愛したこの国や息子、この私がしっかりと見届けてあげる」

「本当にお前には迷惑ばかりかけたな。禁忌の秘術に失敗し、お前をこの世界に呼び出してしまうとは……本当になんと言い訳すれば」

「まぁ、その分特別扱いしてもらったし、人間の生活に飽きることも無かったわね。ただ、この未熟な身体と少し動きづらいときもあったかしら。次に禁忌の人体召喚の儀式をするなら、ちゃんと成長した身体を持つ魔女を召喚するのよ」

「全てはワシが……ワシが死んだ妻の復活を願ったせいじゃ。お前を……すまん、許してくれ」

 皇帝は軋む身体に鞭を打って、上半身を持ち上げる。

 目に涙を浮かべ、マキの手の甲の上に空いていた左手を置き、申し訳なさそうに何度も謝った。「すまん」と言って頭を前後に振る度に大粒の涙がシーツの上に落ちていく。

 マキは皇帝が頭を揺らすたびに、何度も首を横に振った。

「別に謝ることないわ。愛する者を失ったら、誰だってその復活は望むものよ。それにあなたの義娘として、時には同志として、私も楽しい生活を送れたし、こう見えて感謝しているの」

「同志か……ふふっ、嬉しい言葉だ」

 マキは皇帝と出会ったことのことを思い出し、懐かしむように目を細める。

「……先祖代々続いたこのガリアも私の代でかなり大きくなった。だが、四方を大国に囲まれた国難の時、アルベルトに全てを背負わせてしまうのはやはり心苦しいわい」

「あら、『鉄血皇帝』と称されたアナタがそんな弱音を吐くなんて、やっぱり死は人を変えてしまうのは本当かしら。ハァ、残念だわ」

 マキはおどけるように、わざと語尾を伸ばす。

 だが、皇帝はマキの非礼について一切怒らなかった。

 弱冠十八歳で大陸中央部に位置する『ガリア帝国』の頂点に立ち、幾多の侵略を弾き返して領土を拡大させた功労者は、反対にマキの皮肉を鼻で笑い飛ばしてみせたのだった。

「お前もいつかその無駄に長い命を終える時が来たらわかるさ。この悲しみは……だけど、そんなお前だからこそ、アルベルトの妹という身分でアイツのことを頼みたい」

 ここで、一時的に皇帝の目力が強くなる。

 弱々しい懇願の目ではなく、強い意志を感じさせる目の色にマキも思わず表情を引き締める。

「……それは遺言と捉えて良いのかしら?」

 マキも全てを聞き入れる覚悟を固め、ややあった静寂を破った。皇帝も小さく頷いて口を開く。

「あぁ、そう考えてくれ。今まで通り、アルベルトの妹として振る舞いつつ、ヤツを支えてほしい。ヤツはしっかりと王の器を備えておる。だが、まだ経験がない。普段は妹として振る舞い、ヤツに手を差し伸べてほしい」

「その願い、聞き入れたわ。さぁ、思い残すことは?」

 マキは即答した。

 武勇に秀でた皇太子アルベルトの影の補佐人として、陰ながら支えてきたのは昔から変わらない。

 これまで通りと変わらない生活を送れということなら、断る理由はなかった。

「フンッ、思い残すことは無い。お前がいれば、この国もアルベルトも安泰だ」

「フフッ、任せなさい。アナタが愛したこの国、必ず守ってみせるわ」

 マキの了承を得て、ホッと安堵の色を顔に出す皇帝。

 喉を絞るような掠れた笑い声をあげて、大きく息を吐いた。

「だが……ワシの寿命はもうすぐ尽きる。それにお前を召喚したときに二十年分の寿命をお前に差し出してしまった。代償はもう払えないぞ。良いのか?」

「ウフフッ、それぐらいはおまけするわよ。元々、アナタの『アルベルトが成人になるまで待ってくれ』っていう願いを聞き入れた私にも問題があるわけだし。さぁ、そろそろ死ぬ?」

 マキは、掴みどころのない笑みを浮かべて、愛おしそうに皇帝の顔や首筋にてのひらを滑らせる。

 皇帝は覚悟を決めたように、そして、どこか残念そうに大きく息を吐いて首を縦に振った。

「……うむ。頼む」

「ねぇ、そんな顔しなくても大丈夫よ。楽しませてもらった分、痛みもなく安らかに逝けるようにしてあげるわ」

 皇帝の固い覚悟を感じ取ったマキは、左手で皇帝の瞼を下ろした。

 慎重に周囲の様子を確認し、椅子から腰を上げる。

「じゃ、おじゃましますわ」

 マキはベッドの上に這い出て、皇帝に覆いかぶさる様に上から首に腕を伸ばす。

「ありがとう」

 皇帝が最期に漏らしたのは、感謝の言葉だった。

 マキは微笑んだ。頬がほんのわずかに上気した。

 マキは静かに、その赤い瞳に皇帝の顔を焼き付けるように見つめ、彼との別れを無言で惜しんだ。

「――こちらこそありがとう。さようなら」

 落ち着いた惜別の言葉。

 皇帝も静かに頷いて反応を見せる。

 マキは心を整えるために、大きく息を吸い、ゆっくりと吐いた。

 そして、意を決すると、真っ赤な自分の唇と、生気を失った薄紅色の唇とを重ねたのだった。

 マキは唇を重ねたまま、大きく息を吸った。

 皇帝の身体に眠っていた魔力やほんのわずかな生気が、身体の中からマキの口の中へ取り込まれていく。

 しばらくして、皇帝の脈動が絶たれる。その証拠に、吸い込む生気や魔力もなくなっていた。

 マキは重ねていた唇を離し、皇帝の亡骸に毛布を丁寧に被せた。

 次に、枕元のシーツのしわや服装を整え、皇帝の両手を手に取って胸元で指を組む。

 最後に部屋を去る前、安らかな表情を浮かべる皇帝の顔をもう一度だけまじまじと見つめた。

「はぁ、最後まで面白い男だったわ……でも結局、私はアナタの妻の代わりにはなれなかったのね。そこだけが残念だわ。あの世でも元気に過ごすのよ」

 名残惜しそうに大きな独り言を漏らすマキ。

 反応してくれる人はもういない。

 マキは、諦めたように小さな溜息を吐いた。

「はぁ……人に情が湧くなんて思ってもいなかったわ」

 目を細めたまま俯いて下唇を噛み締める。

 目の周りが熱くなっていく。

 初めての感覚だ。

「私も……やっと人になれたのね。遅くなったけど、ありがとう。最後まで素直になれなくてごめんなさい」

 マキは指で目頭を押さえながら、別れを告げた。

 そして、誰にも表情を悟られないように皇帝の寝室を後にしたのだった。

 

《感想》

まず最初に言わせてほしいことがあるのですが、キーワードカオスすぎませんかねぇw

 

この小説は今のなろう小説にしては珍しいストーリー重視のファンタジー小説です。

作品の構成上序盤は盛り上がりに欠けるところがありますが、主人公であるマキがリヒトブルグに向けて出発したあたりから物語の進行速度も一気に上がり面白くなってきます。

管理人の場合戦闘描写で一気に心をつか魔われましたね(^▽^)/

無駄な描写を極限まで省いて、流れるように進む戦闘描写は非常に魅力的です。

個人的には使い魔のハンスが好みですねw

というか使い魔の日常生活中での知力が全体的に低めなところが面白いです(;’∀’)

やはり獣人だからなのでしょうか(笑)

ここまでこの小説の良さをつづってきましたが、法学部? であるタイリクオオカミさんらしい小説というのが皆さんに一番伝わるかもしれません(^▽^)/

真面目に序盤切りがもったいない作品です。

 

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