男の娘から逃げるな! 『魔法少女ですが、男子です!―カクヨム』

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《作品タイトル》

魔法少女ですが、男子です!

《作品情報》

作者“六篠壱岐”

 

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あらすじ

男の娘×妖怪=魔法少女!? バトルあり日常あり、可愛くもガチな変化球魔法少女モノです!

【あらすじ】

「――――え、魔法少女!? ぼくは男の子なんですけどっ!!」

魔法少女。それは、うら若き乙女が妖と契約し、一心同体となって生まれる神秘の姿。人の身で妖の力を行使する超常の存在。
……しかし、何事にも例外はある。とある運命のいたずらによって【魔法少女】に変身したのは……少女のように愛らしい“少年”だった!

一見して女の子にしか見えない外見に悩むハーフの少年「月代灯夜」は、精霊の少女「しるふ」との出会いをきっかけに、魔法少女と妖の争いに巻き込まれてしまう。
友達のピンチにやむを得ず魔法少女へと変身した灯夜は、先輩魔法少女の「四方院樹希」と共に、なし崩し的に妖に立ち向かうのだった。

これは、人に仇なす妖と戦う魔法少女と、その仲間たちの物語である。

ジャンル

現代ファンタジー

キーワード

伝奇 異能力バトル ラブコメ 魔法少女 男の娘 女装 日常 妖怪

掲載日  

2018年8月19日

《第一話特別掲載》  

「はぁ……」

 強化プラスチックの窓に映った不機嫌そうな顔の少女が、これまた不機嫌極まりない溜息をついた。

 すでに夕刻を過ぎ、世界は既に深い闇の帳に包まれている。

 くぐもったエンジン音とそれに伴う振動も、慣れてしまえば眠気を誘う要因でしかない。これが呑気な深夜バスの旅か何かなら、いざなわれるままに眠りに落ちてしまえばいいのだけれど。

 わたしは欠伸をかみ殺しながら、窓の外を睨みつけた。月も、星もない暗闇の空。そして眼下に散らばるまばらな明り。

「空の旅、といえば聞こえはよいけれど……」

 お世辞にも座り心地が良いとは言えないヘリの後部座席……

それでも一応は上等な皮張りのシートの上で、わたしは再びため息をついた。

「ずいぶんと辺鄙な場所を飛ぶものね。風情も何も無い」

 窓から見えるものといえば、真っ黒に塗りつぶされた景色だけ。

それ以外には映り込んだ自分自身の姿があるのみだ。

 小柄な、ローティーンの少女――白を基調としたブレザー型の制服と、それと対照的な腰まであるまっすぐな黒髪。

 眉間にしわを寄せ、不快をあらわにした恨めしい眼つきをしていなければ、それなり以上には端正な顔立ちの少女が。

 わたし……四方院樹希は、既に不機嫌を隠す努力を放棄していた。

「お嬢様」

 不意に流れてきた甘い香りに首を巡らせると、そこにはふんわりと湯気を立てるティーカップを携えたメイド服の女性の姿があった。

 夜の闇を切り取ったような黒髪を丁寧にアップにした、年齢不詳の美女。

シンプルながらも品のあるロングスカートのメイド服は、巷にあふれるコスプレまがいのそれとは明らかに異なる気品を漂わせている。

 無論、本格的なのは服だけではない。彼女はわたしの専属になる前は四方院家のメイド長を勤めていた本職なのだ。

 仕草、振る舞いに至るまで、まさに完璧なメイドを体現している。

……逆に彼女がメイドに徹していなければ、その美貌は主人よりも周囲の注目を集めてしまうに違いない。

「パッションフラワーのハーブティーです。心身をリラックスさせる効果があるそうですよ」

 まぁ、気休めですが……と付け足しながら、わたしの手前にある後部座席とセットで設置された簡素なテーブルにそれを置いた。

「ありがとう。頂くわ……雷華」

 ――雷華。それが、彼女の名だ。流石に長い付き合いだけに、主のあしらい方も心得たものだ。そんな彼女の完璧さに、わたしは無意識のうちに甘えてしまっているのかもしれない。

 淹れたてのハーブティの味と香りを楽しみながら自省する事しばし。

「……残念な状況だけに、余計に美味しく感じるわ。先輩方には感謝するべきかしら……もっとも、卒業式が終わった途端に行方知れずでは礼の言いようもないのだけど」

 本来なら、今日は非番のはずだった。ローテーション上では上級生のチームが事にあたる手筈なのだが……事もあろうに、一足先に春休みに入った彼女達は揃って姿をくらましてしまったのだ。

「実力はともかく、自覚くらいは持っていてほしいものだわ……」

「お言葉ですがお嬢様、彼女達はまだこちらの仕事に関わって日が浅いのです……代々お役目を受け継いできた家系の者とは違います。」

「春休みだからって携帯の電源切って雲隠れとか、家系以前に人としてどうかと思うわ……それに、休み前に厄介事を押し付けられる身にもなってもらいたいわよ。こっちはまだ授業もあるし、進級前にひととおりの予習復習もしておきたいってのに」

「だったら、こちらでお勉強なされば良かったのでは?」

 雷華の問いに、わたしはまたため息をついた。

「それも考えたけれど、これから仕事だって思うといまいち集中できないのよね……ほ、ほら、命のやりとりをする事だってあるわけだし……」

 言葉を濁すわたしを見てくすりと微笑う雷華。

 ――いや、別に勉強が嫌とかそういう訳じゃないのよ? ただこんな所に来てまでするのはどうかと思っただけで――

 わたしがそう言いかけた時、

「お嬢様ー、そろそろ目標地点ですよー」

 副操縦席から身を乗り出した通信担当のメイド――ちなみにパイロットを含め乗員は皆四方院家のメイドである――が緊張感に乏しい口調で告げた。

 どうやらこの無為で退屈な時間にも、ようやく終わりが訪れたようだ。

「いいわ。さっさと終わらせるとしましょう」

 わたしは勢いよく席を立ち、つかつかとドアへと歩み寄った。このヘリは災害救助等に用いられている中型の機種で、中のスペースはそれなりに広い。ドアも物資の搬出入の為に大きく開ける仕様になっている。

 わたしは半ばドアに埋め込まれたノブに手をかけロックを解除すると、無造作にそれを開け放った。気圧の差でごぅ、と空気が吐き出され、ヘリ自体もぐらりと傾ぐ。

「お嬢様ぁ! 開けるなら先に言ってくださいぃ!」

 操縦席の方からそんな声が聞こえたが、無視した。

 それよりも……わたしは眼下に広がる暗闇を凝視する。先程までまばらにあった明りも今は無い。これから行う“仕事”には都合がよいというものだ。

「いくわよ……雷華!」「はい。では失礼」

 背後に控えていたメイドがわたしを抱き抱え、次の瞬間、わたしと彼女は漆黒の空へと飛び込んでいた。

《感想》

この小説もツイッターで行ったRTした小説読みに行くタグで発見した小説なのですが、とにかく文章がよかったですね。

管理人は現代文の教師ではないですから、文章に関して的確な指摘を行ことはできないのですが、端的に言って読みやすかったですね。

アニメのような見やすさ。とても上手にいろいろなことを表現しているため、頭の中で映像が流れてくるんです(^▽^)/

作品の内容は魔法少女を題材としていて、かつ主人公が男というweb小説にはあまり見られない珍しいジャンルとなっています。

個人的にweb小説にしては展開が遅めかな? なんて思っていたのですが、12話あたりからは一気に物語が進んでいきましたね。

 

主人公が男の娘である以上、好き嫌いは分かれると思いますが、男の娘って結構面白いものですよ(^▽^)/

男の娘だからこそできる設定というものもありますし。実際この小説は男の娘という設定をうまいこと利用してイベントをおこしています。

男の娘はあまり好きじゃない! という方でも楽しめる作品になっていますので是非ご一読お願いしますm(__)m

 

割とまじめな話、この小説のポイントが低い理由がわからないですね(;’∀’)

 

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